平成11年12月7日

社団法人 電気通信事業者協会


第一種電気通信事業における
個人情報保護についての今後の取り組みについて


 社団法人電気通信事業者協会(東京都港区 奧山雄材会長)においては、「個人情報保護検討部会」を設置して、第一種電気通信事業における個人情報保護に関する取り組みについて鋭意検討を行ってまいりましたが、このほど「個人情報保護に関する行動指針」を作成し、業界全体として今後の取り組みを強化することといたしました。
 電気通信事業における個人情報の保護については、「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」(平成10年12月2日郵政省告示第570号)に基づき、その適正な運用に努めてきたところであります。
 しかしながら、一部会員会社の社員、あるいは業務委託先の社員等が顧客情報システムにアクセスし、お客様の個人情報を引き出し漏えいするという事件が起きましたことは、誠に遺憾であると認識いたしております。当業界としては、このことを厳粛に受け止め、対応策を講ずることとしたものであります。
 第一種電気通信事業は会員各社の会社規模・提供サービスも様々でありますが、今回作成した「行動指針」は、上記の「ガイドライン」の遵守徹底を図るために、会員各社が指針とすべき事項としてとりまとめたものであります。
 今後は、この「行動指針」を各社のホームページにも掲載し、各社の行動の「指針」としながら業務を遂行し、業界全体として一日も早く利用者の皆様の信頼回復を図っていきたいと考えております。

以 上



個人情報保護のための行動指針

 社団法人電気通信事業者協会加盟各社は「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」(平成10年12月2日郵政省告示第570号)の遵守徹底を図るため次の各項の実施に努めます。


1.社員教育の強化
個人情報保護に関する学習教材を作成し、全社員等(派遣社員、パートタイマー、アルバイトを含む)に配布するとともに、最低1年に1回は個人情報を扱う全社員等を対象に研修を実施します。
2.個人情報保護に関する内部規程の整備
個人情報保護に関する内部規程を整備し、個人情報の取扱いについて明確な方針を示すとともに、個人情報の漏えい等に対しては、厳しい態度で臨むことを社内に周知徹底します。
3.「個人情報管理者」の配置及び機能強化
「個人情報管理者」を設置するとともに、その役割を明確にし、個人情報管理者が適切に個人情報保護に関する活動を行えるように環境整備を行います。
4.顧客データベースへのアクセス環境の改善
顧客データベースへのアクセス環境について見直しを行い、より個人情報保護が図られる環境への改善を実施します。
5.業務委託の見直し・改善
業務委託については、より個人情報の保護に配慮したものに見直し・改善を図ります。
業務委託契約を締結する際には、業務委託の相手としての適格性を十分審査するとともに、契約書の内容についてもより個人情報の保護に配慮したものとします。
6.監査体制の整備・充実
個人情報の保護が適切に行われているかどうかについて、社内で監査できる体制を整備してまいります。
また、アクセスログを活用した監査は、社内での個人情報漏えい者の早期発見及びそれによる抑止効果の発揮による漏えいの未然防止に有効と考えられますので、その実施方検討してまいります。
以 上