TCAについて

設立趣意書

昭和62年9月

我が国は、工業化社会から高度情報社会へと転換期を迎え、電気通信の役割は極めて重要なものとなってきております。

我が国が21世紀に向けて、豊かな国民生活の実現、産業経済の活性化等を達成していくためには、より一層、高度情報社会を発展させていく必要があるとされておりますが、その際に電気通信の先導的役割に大きな期待が寄せられております。

このような情勢を踏まえ、電気通信の一層の発展を図るためには、電気通信分野に競争原理を導入し民間活力を生かしていく必要があるとの見地から、昭和60年4月1日、電気通信事業法が施行され、電気通信の自由化が図られたところであります。

新しい電気通信の枠組の中で、第一種電気通信事業者は、自ら電気通信設備を保有して事業を行うものとされており、電気通信産業の基盤を提供する重要な責務を負っているところでありますが、この分野の先達である日本電信電話株式会社及び国際電信電話株式会社を含め、既に21社がこの分野に参入しているところであります。

我々第一種電気通信事業者は規模の大小はありますが、電気通信設備を保有することにより、社会活動全体のインフラストラクチャーを形成するものとして共通の立場にあるものであります。我が国の電気通信を急速に発展せしめ、21世紀に向けて高度情報社会を現実のものとしていくためには、我々第一種電気通信事業者が公正かつ有効な競争により健全な発展を遂げることが必要不可欠であると考えます。

そこで、競争と協調のもとに電気通信の発展を図る見地から、「社団法人電気通信事業者協会」を設立する次第であります。